前回の記事の続き.
残りの箇所を読み終えたので,概要と所感を記述する.
概要
- マルチタスクは生産性が最低なのでやらない
- 「今手を付けている仕事を1つに限定する」
- 一日4時間は自分だけの時間を確保する
- teams,メールもブロックして,自分の作業だけをする
- 仕事が出来る人の記憶力が良いのは,理解をしているから
- 反対に,記憶できていないのは理解が浅いから
- 自分がやったことをクリアに説明できるように時間をかけて言語化してみる
- 説明可能であるということは構造を整理して把握して,脳のメモリに乗せる必要がある
- ブログを書く,なども有効
- 「思い出そう」と頑張ることも大事
- 頭の中のみで整理する
- 理解・記憶・反復を行い,「脳の負荷を減らす」
- コミュニケーション時には「情報量を減らす」ことに注意する
- 情報量を与えすぎると相手も理解が浅くなり,質問が減る
- 適度な情報を与えることで,相手も理解し質問が活発になる
- 相手が必要だと思えば,質問が来るのでその時に追加の情報を与えれば良い
- 自分も仕事で情報量を最小限にするよう資料を作った結果,伝えやすくなった経験がある
- ただし日本特有の文化である「準備」も重要
- 海外は,会議の前など一切準備せずその会議内で終わらせる瞬発力を鍛えている
- 一方,なにかの前にきっちり準備し,改善する「日本」特有の文化はプレゼンで力を発揮する
- 情報量を最小限にし,簡単なことをしっかり説明するように準備する
- メモを取るときは「人が見ることを意識して出力する」
- 日頃から人に伝えることを前提として準備しておくと,何かを聞かれた際の工数削減となる
- コードも「読み物」として扱う
- 通話が必要なときは「クイックコール」 (その場で通話)をすること
- される側もわずかな手助けでプロジェクト全体が進むので,良い
- 「気軽に聞ける仕組み」は,「気軽に断れる空気」とセットになっている
- 助けになれない場合は断ることで済ませると,お互い気が楽になる
- 「相手を否定しない」「相手のアイディアも否定しない」,「自分の考えを言う」ということで,お互い落ち込まずに,議論を生産性の向上につなげることが出来る
- 「サーバントリーダーシップ」はメンバーが主体に動き,マネージャは彼らの障害を取り除く役割
- 各々が考えてやりたい仕事をやるので,思考力も向上し,全体のレベルがアップする
- 常に仕事を楽しんでいるか確認する文化
- 命令ではなく,相手の自主性を尊重する文化
- 「できるもの」として扱うことで本人のレベルが低くても,周囲の助けを借りつつ,最後まできちんとやれる事が多い
- そのため,常に仕事を楽しむ環境を作ることで,メンバーたちがパワーを発揮しやすくなるように配慮する
- 失敗に寛容な環境が大事.なにより,失敗数が多いということはそれだけ「チャレンジ」しているということ
- 成功ばっかりは逆に「手堅い」ところだけをしている可能性もある
- ここは印象的だった
- もちろん失敗ばっかりしろという訳では無いが,失敗の数がチャレンジしているかの指標として考える,という思考は自分にはない視点だった
- ワークライフバランスを考えることで生産性が向上する
- 生産性を上げるのは「学習」
- 定時で帰り,そのあと自分のペースで学習する
- 仕事ばっかりだと短期的なアウトプットのみが上がり,根本的な生産性は向上しない
- 「瞑想」「ディスプレイから離れる」「睡眠時間を取る」
- 個人的は「睡眠時間を取る」以外はピンとこなかった
- 飽きたら違うことをやることでリフレッシュになる
- だらだら休憩すれば良いというものでもない
- AIには「専門性」こそが強みとなる
- ニッチな領域であればあるほど,学習用のデータが少ないのでAIには生産できない
- 誰もやったことのないものに取り組んでいる専門家は,AIが取って代わることは原理的にはありえない
- この点は,非常に納得がいった
- 「批判」の文化が開発者の心を砕いてしまう
- 日本のソフトウェアに対する問題点
- ハッカソンで,日本以外の国のメンバーはプログラムをバリバリ書いていたのに,日本のメンバーは書いていなかったという話は,正直グサッときたものがあった
- 「自らの手で一流のソフトウェアを開発する力を身につけること」
- 技術軽視の風潮をあらためることが,大事
感想
- 個人的には読んで非常に為になる内容であった
- 特に長期的に物事を見て,学習をコツコツと積み重ね生産性を上げていくことが必要だと思った
- 仕事の効率を上げるのは「学習」はその通りだと思った.仕事で学ぶものではない.
- 理解をするためには,自分で考えて説明できるまで反復すること
- 現状,日本では上の者が命令した物を聞くだけになっているが,そうではなくメンバーがそれぞれ主体となって行動するような環境を作ることで,メンバー全員も育ち,生産性も上がる
- そのような環境づくりが出来るように,自分も主体的に動くことも重要なのかもしれない
- 成功の数=チャレンジしていない,という考えは目に鱗
- 確かに新しいことに挑戦するときは,だいたい失敗していると思った
- 成功が続いているのは,それだけ安定してしまっていると考えたほうが良いのだと思った
- 自分で人生や幸せを,責任持ってコントロールすること,と最後に書かれていたが正にそのとおりだなと思った
- 他責思考では駄目ということか